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山の大家族 1月   読売新聞(夕刊)連載10回目 2005/1/28


真冬の宴 いつまでも

 また、矢部村に新しい年がやってきました。「大寒」をはさんで、暦通りの厳しい寒さが続く毎日です。

 標高550メートルの我が家では、一月から二月にかけて、たびたび二十〜三十センチの積雪があります。朝まだ暗いはずの時間に、「なんだか明るいな」と思い、がばっと起きて外を見ると一面の銀世界。坂の多い通学路が凍結のため、学校も二、三時間遅れで始まったり、休校にになったりすることも。子供たちは、村内放送にじっと耳を傾け、休校ともなれば大喜びで、困ったものです。

 寒さも忘れ、子供たちは雪合戦に雪だるま作り。雪遊びに疲れたら、この時期、焚き火をして、サツマイモを焼くのも楽しみのひとつ。話もはずんで心身ともにほっかほか。そのうち、「餅もたべたーい」と、真冬の宴が続きます。

 二月から始まる茶畑の手入れを前に、今は気持ちの上でもこの一年を乗り切るための充電期間。農繁期を前に、家族との大切な時間を過ごしています。
                            (政)

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